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ランティアの皆様による物資の配分、自衛隊による倒壊家屋の搬出や給水、入浴支援、各避難所での医療活動を行って下さった医師、看護婦、消防団による多くの方の救出等お世話になりました皆様方に深く感謝申し上げます。
現在、町内各地では、住宅等の再建、農地、溜池、漁港の復旧復興が着々と進んでいます。
この様に復興が進んでいるのは多くの方々の支援があったからではないでしょうか。 一日も早い復興を願うとともに、安心して住める町づくりを願って止みません。

避難所における被災者の様子

大 杖 英 雄
(一宮町)

 

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被災直後は余震も多く最大 2,760人が町内6ヵ所に設けられた避難所に避難しました。
避難所が小学校体育館であったため暖房器具を入れても季節風が強くて寒さが厳しく、便所、診療設備も十分でなく震災当日は怪我人が多く、町の保健婦やボランティアとして、いち早く駆けつけていただいた大学医学部の医師、看護婦の方々の慌ただしい対応によってパニック状態を脱して個別に対応する巡回診療で医師たちが手当以外に話し相手にも力を注いでいただいたので、避難所の皆さんの笑顔が戻ったのも束の間、2週間後、高齢者や乳幼児にインフルエンザが襲いかかり、避難所は鮨詰めの状態なために一人が発熱すると家族や周囲の人達にもどんどんと伝染して診療、治療、投薬が進まず自衛隊にも応援を依頼して対応することが出来、大事にならずに済みました。
避難所が町内に分散していたため、被災者は自宅近くで避難することができて、元気な被災者は昼間は自宅の片付けをして頑張ることができました。
震災発生から、早くも1年半が経ちました。
被災地では、壊れた家を修復するもの、更地に新しく建設されるなど、再建が進んでいます。私は、一日も早く、町民が旧にも増した明るい生活を取り戻さることを祈っています。

 

神戸市長田区菅原市場の焼け跡

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